視察報告書(大阪研修報告書)

今日は、先週雨で順延になった中学校の体育祭です。途中雨が降らない事を願っています。———————————————————————————————————

決算委員会を前に、先月受けた講習の報告書を提出しました。

最低限のことは知っておかねばなりません。文字ばかりで面白くないかもしれませんが、時間がある方はご一読を願います。

日時 平成30年 8月22日(水曜)
場所 新大阪丸ビル別館
時間 14時~16時30分
講師  稲沢克祐 関西学院大学専門職大学院経営戦略研究科教授博士

自治体議員のための公会計改革の基本と実践

秩父市の財務報告書を参考に講演
財務処理は1年遅れだが、決算に間に合うよう
平成18年6月に「簡素で効率的な政府を実現するための行政改革の推進に関する法律」を契機に、総務省から地方公会計制度の指針が示され、「賃借対照表」
「行政コスト計算書」「純資産変動計算書」「資金収支計算書」の財務書類の作成が求められるようになった。

総務省方式改訂モデルと基準モデルの二つが示された。このほかにも東京モデル等の会計基準があり、団体間を比較することが困難なことから、平成26年度に総務省から「統一的に基準」が示され、すべての地方公共団体は、平成29年度末までに、この基準に準拠した財務処理の作成が必要となった。

予算・決算に関わる会計制度は、予算の適正・確実な執行を図るという観点から単式簿記による現金主義会計を採用。
一方で、財政の透明性を高め、説明責任を果たすという観点において、単式簿記による現金主義会計では把握できないストック(資産・負債)や見えにくいコスト(減価償却費)や住民や議会に説明する責任から単式簿記による現金主義の補完として複式簿記による発生主義の導入が必要となる。

複式簿記による発生主義会計を導入することで、ストック情報と現金支出を伴わないコストも含めたフルコースでのフロー情報の把握が可能となり、公共施設の将来必要額の推計や、事業別・施設別のセグメント分析、公共施設マネジメントへの活用充実につなげることも可能となる。

地方公会計の意義
1、 目的
① 説明責任や履行、住民や議会、外部に対する財務情報のわかりやすい開示
② 財務の効率化・適正化、財政運営や政策形成を行う上での基礎資料として資産・債務管理や予算編成、政策評価に有効に活用
2、 具体的内容(財務書類の整備)
発生主義会計
◎発生主義により、ストック情報・フロー情報を総体的・一覧的に把握することにより、現金主義会計を補完
(財務書類)
地方公会計
・賃借対照表
・行政コスト計算書
・純資産変動計算書
・資金収支計算書
企業会計
・賃借対照表
・損益計算書
・株式資本変動計算書
・キャッシュフロー計算書

現金主義会計
◎現行の予算・決算制度は、現金収支を議会の民主的統制下に置くことで、予算の適正・確実な執行を図るという観点から、現金主義会計を採用

財務書類整備の効果
1、 発生主義による正確な疑陽性コストの把握
見えにくいコスト(減価償却費、退職手当引当金)の明示
2、資産・負債(ストック)の総体の一覧的把握、資産形成に関する情報(資産・負債ストック情報)の明示
財務書類の内容【統一的な基準の財務書類】
賃借対照表
年度末時点で資産や負債などの残高(ストック)を表す。
市が保有している道路、公園、土地などの固定資産や、現金預金、基金、貸付金などの資産を表す。
市債などの負債を資産から差し引いた「純資産」を表して、資産をどのような財源(負債と純資産)で賄ったかを示して、負債は将来世代の負担、純資産は現在までの世代の負担を表す。
資産は市民サービスを提供するために保有していて、将来にわたって利用されることから、市債の償還を通じて将来世代も負担するという考えもあり、負債と純資産の世代間の負担バランスなども考慮したうえで、財政運営していくことになる。

賃借対照表は資産と負債・純資産の合計が同額となる(バランスシート)
一般会計、全体会計、連結会計
① 資産とは学校、道路、公園、道路など将来の世代に引き継ぐ社会資本や、投資
基金など将来現金にすることが可能な財産
② 負債とは地方債や退職手当引当金など将来世代の負担となるもの
③ 純資産とは過去の世代や国や県が負担した将来返済しなくても良いモノ

賃借対照表からわかるもの
【純資産比率】=純資産合計÷資産合計×100
企業会計の「自己資本比率」に相当して、これまで市が形成してきた資産に対する負担のうち、既に支払いが済んでいる部分の割合を示す。
この比率が高いほど負債(将来世代の負担)が少ない事となる
【流動比率】=流動資産÷流動負債×100
1年以内に償還する市債や短期借入金(流動負債)に対して、手元の資金がどのくらいあるのかを示すもので、この比率が高いほど短期的な支払い能力が高い。
財政調整基金を増やしたり、市債の償還額を減らすことで、この比率は上昇する
民間では200%以上が理想

【将来負担比率】=地方債等(1年以内も含む)÷有形固定資産×100
社会資本形成の結果を表す公共資産のうち純資産または負債による割合を見ることにより、これまでの世代(過去および現役世代)または将来世代らよって負担する割合。

行政コスト計算書からわかるもの(税金と負担)
1年間の行政コストのうち、福祉サービスにかかる経費などを、資産形成に繋がらない行政サービスに要したコストを人件費、物件費、そのほかの業務費用や移転費用に区分して表示するとともに、サービスに対する財源として、使用料、手数料などの経常収益を表示。
また災害復興費など臨時損失と資産売却などよる臨時利益を合わせて表示する。

▲費用: 行政サービスの提供のために費やしたもの
①人件費:職員給与、議員報酬および退職給付費用(当該年度に退職手当引当金として新たに繰り入れた額)
②物件費等: 備品、消耗品費、施設の維持管理にかかる経費や減価償却費(経年劣化による減少額)
④ その他の業務費用: 利息支払い、補助金等、社会保障費給付
収益:直接サービスにより住民がその対価として支払い、自治体が得られるもの
【受益者負担比率】=経常収益÷経常経費×100
行政サービスに要したコストに対して受益者が負担する使用料、手数料や分担金、負担金などの割合、受益者が負担しない部分については、市税や地方交付税、補助金などにより賄う。
受益者負担比率が他の団体と比べて低い場合は、使用料、手数料、負担金などの水準を見直すことも検討する必要がある。
※各費用÷経常費用
経常費用=業務費用+移転費用
業務費用=人件費+物件費+その他の業務費用
移転費用=補助金、特別会計への移転費用

純資産変動計算書
純資産(過去の世代や国・県が負担した将来返済しなくてよい財産)が、平成29年度中にどのように増減したのか、財源、資産評価差額、無償所管換等に伴う差額、その他に区分して表示
◇余剰金の計算
①純行政コスト: 行政コスト計算書の純行政コスト
②財源: 財源をどのような収入で(税収、国庫補助金)で調達したかを表示
◇固定資産形成分: 財源を将来世代も利用可能な固定資産、貸付金や基金等にどの程度使ったかを表示
①固定資産の変動: 当該年度に学校、道路などの社会資本を取得した額と過去に取得した社会資本の経年劣化に伴う減少額、基金、貸付金、出資金などの長期金融資産の当該年度における増加と減少を表示。
②資産評価差額: 有価証券等の評価差額
③無償所管換等: 無償で譲渡または取得した固定資産の評価額

【行政コスト対財源比率】=純行政コスト÷財源×100
当該年度の行政コストから受益者負担分を控除した純行政コストに対してどれだけ当年度の負担で行われたかが分る。

資金収支計算書
1年間の資産の増減を業務活動収支、投資活動収支、財務活動収支に区分して、金額を表示したもので、どのような活動に資金が必要であったのかを表す。
① 業務活動収支: 行政サービスを行う中で、毎年度継続的に収入、支出されるもの
② 投資活動収支: 学校、公園、道路などの資産形成や投資、基金などの収入、支出など
③ 財務活動収支: 公債、借入金などの収入、支出など

【基礎的財政収支(プライマリーバランス)】=業務活動収支+投資活動収支
公債の元利償還額を除いた歳出と、公債発行収入を除いた歳入のバランスを見るもの、プラスになっている場合、持続可能な財政運営
【歳入額対資産比率】=資産合計÷歳入総額
歳入額対資産比率は、社会資本整備の度合いを示していて、比率が高いほどストックとしての社会資本整備が進んでいると考えられる。
但し、歳入規模に対して過度の社会資本整備を行っている場合は、今後の社会資本の維持負担が大きくなり、将来の財政運営を圧迫する恐れがある
【地方債の償還可能年数/年】=地方債(1年以内含む)残高÷業務活動収支

キャッシュフローを生み出せない、行政サービス提供能力がどの程度効果があるか。桜ケ丘沓掛線道路が開通して渋滞時間が緩和され、通勤時間が短縮するのか。便益としての数値が重要
12億を超える投資に対して、どのような経済効果が生み出せるかが肝、開通1年が経過したとき財政数値としての賃借対照表に数字が合わらせるよう
学校エアコン設置は、数値には分りづらい面があるが、劣悪な環境とともに、教育サービス提供能力の向上につながり、効率よく教育が進めば授業の生産性が向上する。結果としてモラルある人格教育が進み、犯罪発生率の低下につながる。

帰りがけに本を購入しました。

自動代替テキストはありません。

 

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