2016福祉文教委員会 行政視察報告書(三浦桂司)

長文で文字だけなので、自分でも最後まで読むと少し疲れます。

日時: 平成28年10月31日(月曜日)~11月2日(水曜日)
場所:香川県丸亀市  高知県高知市 兵庫県姫路市

10月31日(月曜日) 香川県丸亀市
介護予防コミュニティ事業
「ちょっとぼけてもまかしときまい まちづくり事業」

目的
豊明市においても少子高齢化の進展が進んでいる。認知症はごく普通の人、誰にでもおこりうる病である。国も財政難で要介護者1,2の人のサポートを地域に落とし込んでいる。そんな時、丸亀市行政や地域はどのようなサポートをしているのか視察に出かけた。

市役所内での座学
丸亀市では、17の小学校単位で、コミュニティ組織を立ち上げた。
コミュニティ組織は、地域にある自治会、婦人会、老人会、PTA等各種団体で構成され、各団体の代議員によって総会が組織されている。
コミュニティは、様々な事業を行い地域の課題に取り組んでいる。拠点は各地域のコミュニティセンターで、当該地区が指定管理者となって運営している。
市民自治という形で運営して、市とコミュニティは対等の立場において、地区コミュニティ運営助成金、コミュニティまちづくり補助金で自主的に策定したまちづくり計画に基づいて運営している。
平成19年、コミュニティセンターの運営管理を地元コミュニティに運営してもらうよう指定管理者制度を導入した。コミュニティ単位で認知症講演会&相談会を開催、市民の思いと丸亀市の認知症の現状を把握して、コミュニティを基盤としたまちづくりをした。
地域全体で認知症の理解を深めて、認知症にならないように、また認知症になっても住み慣れた地域で、自分らしく暮らせるように地域ぐるみでの介護予防に努め、企画ワーキンググループでコミュニティの中で運営委員会を開き、取り組んだ。
平成20年度、3か所をモデル地区に選定、運営委員会コミュニティ、企画ワーキンググループを設置して、実情に応じた取り組みを検討して運営委員会に提案する。
平成21年度、3か所のモデル地区の取り組みを始め、新たに2か所をモデル地区に追加して、20年同様コミュニティによる具体的取り組み案を作成した。
平成22年度、5か所のコミュニティによる取り組み、事業報告とシンポジウム
開催
平成23年度、モデル事業から介護予防コミュニティ事業として市内全域に展開。
新たに4か所のコミュニティで開始
平成24年度、新たに2か所のコミュニティで開始、11か所のコミュニティで開催
平成25年度、新たに3か所のコミュニティで開始、14か所のコミュニティで開催
平成26年度、5月にシンポジウムを開催し、新たに3か所のコミュニティで開始、全ての17か所のコミュニティでの展開となった。
各コミュニティの取り組み内容
地域の中の福祉保健推進委員を対象に講座の開催、各地域に世話人60名を要請した。世話人を中心に集まる箇所が9地区、認知症予防として集まりが開催された。コミュニティ福祉部が母体となり、市のまちづくり補助金を活用して予算化した。毎月開催する地域と2~3か月に一回程度開催するなど地域によって温度差があるが、集まることが出来る場があることにより、横のつながりが再構築されつつある。このことにより地域行事の参加率も上がってきた。
子どもの見守り活動、協力、声かけが地域の中で行えるよう、民生委員・福祉ママ・福祉協力員・自治会長の協力連携が出来るよう「福祉連携の会」を開催し、各自治会で認知症サポーター養成講座を行い、地域全体の認知症への理解を深めて底上げに取り組んだ。
事業の成果
地域交流の必要性、地域の実情によって認知症予防の場が作られ、既存の繋がりの強化、行政主体ではなく地域主体との考えが広まってきた。介護予防では今まで広域という考えはなかったが、この事業を取り組むことによって、他の事業とも連携が取れるようになった。
課題
コミュニティに対する自治会内の地域間格差があり、認知症の正しい理解や予防や認知症の人・家族への支援まで広がるには、まだ時間がかかる。

11月1日(火曜日)高知県 高知市 高知市役所本町仮庁舎
生活困窮者支援について
目的
高齢化の進展、賃金格差により社会的弱者の人が増え続け、生活困窮の内容も多岐にわたっている。そのため国も27年4月より生活困窮者自立支援法を施行、自立相談支援事業、住居確保給付金の必須事業に加え、一時生活支援事業、家計相談支援事業、学習援助事業、就労準備事業などの任意事業も加えた。
高知市では高齢化率37,5%、その中で高齢者だけの世帯が51,4%となっていて生活困窮者が増えている。将来的に豊明市においても同じような現象が起こりうる可能性があるので、視察に訪れた。
座学において
生活保護は、平成8年を底に上昇を続け、リーマンショック以来伸び率の上昇比率があがった。高知県は大阪、北海道に続いて3番目に生活保護の比率が高く、高知市は、中核市の中で全国6番目の高さである。ここ最近保護率は若干下がっているが、扶助費は増えているのが現状である。
高知市の保護率が高い理由には、厳しい雇用情勢や高齢化世帯の増加、県内での医療機関の増加、高知県下唯一の2級地であるためでもある。
高知生活支援相談センターは、平成24厚生労働省の部会に高知市長が入ったのをきっかけとして、平成25年~27年、高知市生活困窮者自立支援事業運営協議会モデル事業をプロポーザルで検討、社会福祉協議会に委託して、市と社会福祉協議会が若者ステーションを立ち上げた。
平成28年度はノウハウが出来たので、社会福祉協議会に業務を全面委託した。
25年11月より自立相談支援事業、27年4月から住居確保給付金を必須事業として、平日8時30分から17時15分まで8名体制で、高知市社会福祉協議会において、生活支援相談センター6名が、成年後見サポートセンター事業・日常生活自立支援事業・生活福祉金貸付事業・障がい者相談支援事業などを地域協働課15名(地域福祉コーディネーター11名含む) と連携を図り、業務を遂行している。
27年度の相談実績は、初期相談690件、相談経路は本人が394件、関係機関からの照会が251件。
25年度238件、26年度752件、月平均58件の相談がある。
相談内容は圧倒的に、収入による生活費のことで、住居・病気・障がい・仕事・仕事探し・DV・家族関係や借金など多種多様であり、一人で二つ以上の相談がある場合が多い。
また就労が続かない、刑務所を出所した人からの相談や無職の息子についての相談もある。
最近は8050(ハチマルゴーマル)、7040(ナナマルヨンマル)と言われるように、80代の親に対して、50代の無職の子ども、70代の親に対して、40代の無職の子どもが増えている傾向がある。
生活保護との関連では、690件中313件あり全体の45%を占め、生活困窮者自立支援制度の対象者全員を生活保護の対象者として明確に区別せず、必要な連携を図るようにしている。
平成25年12月に、こうちセーフティネツト連絡会を立ち上げ、2か月に一回程度情報共有を図るため意見交換、必要な地域資源等を協議している。官民協働で話し合う場として参加団体は増えている。
市役所としても、健康推進課・子ども家庭支援センター・市民生活課・人権子ども支援課・母子保健課なども参加している。
27年度、必須事業である生活確保給付金(離職等で住居を失った、又はおそれがある人で所得が一定水準以下の人に対して有期で家賃相当額を支給する)の支給決定対象者は3名であり、少しハードルが高いか?
27年度、一時生活支援事業(シェルター事業)は、ホームレス対象で宿泊場所の提供、食事の提供、衣類等の日用品の支給など生活をしていくうえで必要なサービスを提供。2つの団体と協定を結んでシェルター事業等を実施している。現在18名(子ども2人含む)がシェルター利用して一日当たりの平均利用日数は21日ほどである。
家計相談支援事業では、郡山市の事業を参考に平成27年8月よりファイナンシャルプランナーズ協会に委託、月に2回、一日1,5時間。27年度実績はFP同席の相談会を10回開催したが、相談延べ人数が14人であり、家計再生プランが2人しかおらず、残りは相談のみで終わった。
学習支援事業においては、27年度、生活保護世帯の中学1~3年までの生徒を対象に、学習支援・進学支援を継続的に行うため、平成23年11月から「高知チャレンジ塾」を市内5か所で開始して、週2回・2時間の支援をしている。
25年度からは市内10か所に増やした。各会場には、元教員や大学生などボランティアとして学習支援員を配置している。運営は福祉管理課と学校教育課で役割分担して就学促進員3人がケースワーカーとともに生活保護世帯への「高知チャレンジ塾」への参加を促している。教育委員会では「NPO法人高知チャレンジ塾」に塾の運営を委託している。
27年度実績、高知チャレンジ塾の対象者336名中、121名が登録、参加者51名、生活保護受給者の進学率は94,4%である。
51名の内訳は、全日制33人、定時制・通信制17人、就職1名、転出3名。
認定就労訓練事業、事業所数2事業所、これまでの利用者1名。ボランティアなので受け入れが厳しい。
生活保護、就労事業、市役所近くに別途ハローワークを構えて福祉課で就労促進のため10名を配置した。
制度の縦割りを少なく、申請主義ではなく、相談窓口のPR拡大、フォーマルの限界、法律だけでは支援は出来ない。既存の体系を維持しながら様々に資源を活用しながら生活できるようにする。

11月2日(水曜日)兵庫県 姫路市 教育総合センター
学校教育の情報化推進事業について

目的
今後、パソコン・スマホを使いこなせないと、グローバル社会の中生き残れない時代となっている。またその進化のスピードは、普段から利用しない世代にはついていけない部分があるが、小・中学校においては今後社会生活を営んでいく中で必要不可欠なツールとなっている。また全国的にペーパーレス化も進んでいて豊明市の児童・生徒が取り残されないよう、財政的に次々に買い替えることはムズカシイが、教育の情報化は進めていかなければならない喫緊の課題である。
座学において
姫路市では104校ある小中学校が、すべて同じ環境下でのICT化している。
ICTを活用した多様な学習スタイルに対応して、わかる授業の推進、9年間を通し情報活用能力の育成に努めている。
4人に1台のタブレットPC(パソコン)で学習等をしている、普通教室にはディスプレイ書画カメラ指導用PCが備え付けられ、パソコン教室では一人一台のPC教育サーバーがある。
学校ICT活用環境は、小学校では50インチの大型ディスプレイ、中学校では65インチの電子機能付き大型ディスプレイがあり、指導用パソコンも各部屋一台備え付けられている。
パソコン教室では、先生が常設のICT機器を導入して、電源を入れればすぐに使用できる体制をとり、一人一台のパソコンで個別学習が図れ、無線ランによる高速通信で高画質動画の再生が可能となっている。大型プロジェクター画面で児童生徒全員に確実に指示できるようにしている。またスキャナー・プリンターなどの周辺機器も備え教材の作成がその場で出来るようにしている。
ICT活用環境を総合的に活かす学習方法では、普通教室における教科、指導などは教員の活用と児童生徒の活用で授業がどう変わったか、教師においては豊かな教材において確実に指示が出来、児童生徒では必要な情報を選択できて、わかりやすい表現を身に付けることが出来る。
効果として、教える側としては、興味関心を高め課題を明確につかませ、思考や理解を深めさせられる。児童・生徒としては、自ら考え判断する力を高め、プレゼンテーション能力を高めることが出来るようになる。
活用環境は、ウインドウズタブレット11台1セット(教師1、児童生徒10)、
可搬型アクセスポイントで情報コンセントに接続して利用する、充電保管庫を職員室に設置する小・中共通の環境である。
教育クラウドの展開、クラウドを活用した交流授業、ICT活用事例の蓄積と共有では、グループで話し合いをさせ、互いの違いを見つけさせる。共通点をマーキングして視覚的に理解しやすく互いの意見を理解できるようになった。
総合的に活かす学習活動では、皆で考え意見を出し合う。
教師に対してのサポートとして、先生が困ったとき、すぐに駆けつけることが出来るようにICTヘルプデスクとしてサーバーを扱う専門員3名が委託・常駐させて、いつでも駆けつけることが出来るような体制を整えている。ICTなんでも相談員は、足を運んで受講、年に数回ミニ講習会を企画している。ICTに関する広報・啓発物として教育動向やコンテンツ活用についての情報発信、教職員実践活用の紹介、また授業補助のICT支援員の委託も検討中である。
センターサーバー管理は、運用支援(SE)によるネットワーク監視、仮想サーバーによる集約化、バックアップ・遠隔地管理によるデータ保全管理、ユーザー管理無線アクセスポイントなどの一元化を図っている。
障害復旧や端末のメンテナンスをヘルプデスク業務と連携させ、ソフトウェアやセキュリティパッチを配布するなどしている。
利用するだけではなく、運用上の課題に関する定例会を実施して、安全性を確保しながらのシステム運用に向けた取り組みを続けている。
それには、教職員研修も必要で教師へのハード・ソフトに対しての支援、指導・助言・研究などの情報化の推進、授業の向上支援など姫路スタイルのICT活用環境を整えている。キーボードをたたくだけでは、文字・漢字が書けなくなる傾向があるので、別途授業も行っている。
ICT化の推進、指導方法だけで、学力が伸びるか否かは、まだ検証ができておらず未定である。
姫路市は教育のICT化に予算・力を注いでいて、小中学校のエアコン設置などは今のところ考えていないという。
姫路市総合計画では「ふるさとひめじ020」があり、人口53万人を維持するため学校教育の情報化は、まちづくりの観点からも魅力あるまちとなり、医療保険体制の充実、高齢者福祉とともに教育の充実を3つの柱の一つとした。

三浦桂司さんの写真
三浦桂司さんの写真
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